「乾物」と「干物」の違いとは

野菜や海藻、魚介類などを保存できるように乾燥させた食品を「かんぶつ」と呼ぶが、漢字では「乾物」と「干物」の二つがある。

するめ

「かんぶつ」には、干し椎茸(しいたけ)や干瓢(かんぴょう)、切り干し大根、昆布、するめ、煮干し、かつお節、干し貝柱などがある。これらは天然の天日干しや、人工の熱風・冷風を当てることで乾燥させる。

乾燥させて水分を抜くことで、雑菌の繁殖を防ぎ、保存期間を延ばすことができる。また、干し椎茸や切り干し大根のように、乾燥させることで栄養価が増す食品もある。

一般的に「かんぶつ」は漢字で「乾物」と書き、乾燥させた食品の総称として使われる。一方、「干物」は「ひもの」と読むことが多く、魚介類を乾燥させたものを指す。

「乾物」は野菜や海藻を乾燥させたもの、「干物」は魚介類を乾燥させたものと分類することができる。また、「干物」は「乾製品」とも呼ばれ、魚介類を乾燥させて長期保存ができるように加工した食品である。

ただし、乾物屋には魚介類である煮干し、かつお節、干し貝柱などを販売していることもある。「乾物」には「干物」も含まれるため間違いではないが、「乾物」と「干物」の線引きは難しいところがある。

素材の水分を完全に抜き、常温保存できるものを「乾物」、素材の味を引き出すために適度に水分を抜いただけで、冷蔵保存が必要なものを「干物」とする分類もある。また、素材に含まれる塩分が少ないものを「乾物」、素材に含まれる塩分が多いものを「干物」とする分類もある。

ちなみに、日本には「かんぶつ」の普及・啓発を目的に活動を行う「日本かんぶつ協会」という協会がある。同協会は「乾物」と「干物」の両方を扱うことから、協会の名前はひらがなの「かんぶつ」としている。

リンクWikipediaコトバンク日本かんぶつ協会

2019/12/9

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カテゴリー「食べ物

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