戦国時代の甲冑の特徴とは

戦国時代は、各国の武将たちが天下統一を目指して争った時代であり、全国各地で合戦が繰り広げられた。

そんな戦国時代に甲冑(かっちゅう)は大きな進化を遂げた。甲冑とは、胴部を守る鎧(甲)と、頭部を守る兜(冑)からなる武具である。戦国時代の甲冑をそれ以前のものと比較してみると、そこには様々な違いがある。

戦国時代(伊達政宗)の甲冑
伊達政宗の甲冑

戦国時代より前の甲冑は、主に馬に乗って弓矢で戦うことを想定して作られていた。そのため、胴の裾に垂れ下がる草摺(くさずり)と呼ばれるスカートの様な部分が、馬に乗りやすく、下半身を覆えるように4枚のものが主流だった。また、弓を射る時、肩を相手の方に向けることから、肩を守る部分がとても大きいのも特徴である。

一方、戦国時代は集団で槍を持って相手に攻め入る戦法が主であった。そのため、甲冑のスカートの様な部分が走りやすいように7枚など細かく分かれていた。また、刀や槍を振りやすいように、肩の部分は簡素な作りになった。

さらに、鉄砲が広まった戦国時代には胴体の部分が革製から鉄製のものが主流になった。戦い方の変化に合わせて甲冑も進化したのである。また、戦国時代の甲冑は兜が個性的に進化した時代でもある。

例えば、上の画像の独眼竜こと伊達政宗の兜や、「愛」の文字が目を引く直江兼続の兜などが有名である。戦国時代の甲冑は武将たちの自己主張が強く、派手な甲冑が生まれた時代である。ただし、実際の戦場では実用的なものを着ていて、派手な甲冑は戦に勝利した時などに着ける特別なものだったとされる。

ちなみに、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』に登場するダース・ベイダーのヘルメット及びマスクは、この伊達政宗の兜を参考に作られたと言われている。

リンク伊達政宗Wikipedia

2020/1/6

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カテゴリー「歴史・文化

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