「かぶら寿司」でブリをかぶに挟む理由

「かぶら寿司」は石川県の名産で、かぶに切り込みを入れてブリ(鰤)を挟み、麹で漬け込む伝統的な料理。乳酸発酵させる「なれずし」の一種である。

かぶら寿司

「かぶら」は「かぶ(蕪)」の別名。石川県の加賀地方のかぶら寿司が全国的に有名であるが、富山県西部など旧加賀藩の地域で広く作られる。

かぶら寿司の起源については諸説ある。一説によると、江戸時代の当時、ブリは加賀藩から徳川将軍家に献上されるほど高価なものだった。高級で武士しか食べられなかったブリを庶民が隠れて食べるために、かぶの間にブリを挟んで隠したという説がある。

その一方で、藩主や武士はブリを隠して食べる必要がなかったため、元々のかぶら寿司はかぶにブリを挟まずに食べていたという説もある。

江戸時代、ブリは出世魚として縁起の良いものとされ、正月にはなくてはならないものだった。金沢の漁師がかぶにブリの切り身を挟んで麹に漬け込み、正月の起舟(きしゅう)を祝う料理としたという言い伝えもある。起舟とは「舟を起こす」の文字通り、漁師の仕事始めに当たり、海の安全と大漁を祈願する新年の行事である。

その他、前田氏の当主が深谷(ふかたに)温泉でかぶら寿司を食べたことで広まったという説もある。深谷温泉は現在の金沢市の北部に位置し、深谷川沿いにある温泉である。近年ではかぶら寿司は全国的にも有名になり、昔と同様に高級な贈答品としての需要も高い料理である。

リンク四十萬谷本舗Wikipedia

2020/3/2

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カテゴリー「食べ物

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