オービスの手前に警告看板がある理由

自動車の事故防止に役立っているのが、スピード違反した車を自動で検知する速度違反自動取締装置「オービス」(ORBIS)である。

この自動取締装置は運転手とナンバープレートを瞬時に撮影し、記録することで、取り締まりの強化ができる。その装置は全国に500機以上も設置されている。

事前警告看板

そんなオービスの設置場所の手前には「自動速度取締機 設置区間」などのように、オービスが設置されていることを警告する看板がある。一般的にスピード違反の取り締まりは抜き打ちで行われるが、何故わざわざ警告看板を設置しているのか。

オービスが設置されていることを事前に知らせるのは、無断で撮影することでスピード違反とは別の問題が生じるためである。たとえスピード違反の容疑者であっても、勝手に写真を撮影することは、肖像権を含むプライバシー権の侵害になる可能性がある。

そのような法律違反になることを防止するために、警告看板を設置して撮影することを事前に知らせている。街中で「防犯カメラ作動中」のような看板が見られるが、これも同様の理由によるものである。他にも、警告看板には走行速度を低下させ、制限速度を守らせるためという理由もある。

ちなみに、通称のオービス(ORBIS)という名前は、ラテン語で「眼」を意味する言葉からとったアメリカのボーイング社の商標である。そのため、厳密な意味ではボーイング社もしくはライセンスを受けた東京航空計器以外の「取締装置」をオービスと呼ぶのは誤りとなるが、商標が普通名称化しており、通称として使われることが多い。

また、オービスが日本において設置・運用が開始されたのは1978年(昭和53年)のことである。この自動取締装置は警察の隠語から、俗に「ネズミ捕り機」とも呼ばれる。

リンクWikipediaコトバンク

2020/4/6

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カテゴリー「乗り物

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