「ほうれん草」の名前の由来

「ほうれん草(ホウレンソウ)」は、ヒユ科アカザ亜科ホウレンソウ属の野菜。ビタミンAや葉酸が豊富で、栄養価の高い冬野菜として知られる。

ほうれん草

「ほうれん草」は漢字で書くと「菠薐草」という難しい字になる。ほうれん草の原産地は中央アジアから西アジアとされ、初めて栽培されたのはペルシア地方(現在のイラン)だったと考えられている。

その後、東アジアにはシルクロードを通って中国に入り、そして江戸時代の初期頃に日本に伝わった。「独眼竜」の異名を持つ伊達政宗(だて まさむね、1567~1636年)もほうれん草を食べたと言われている。

漢字の「菠薐」は中国語であり、「ポーリン」や「ホリン」のような発音であり、これが日本語では「ほうれん」となった。「菠薐」は中国語でほうれん草の原産地「ペルシア」のことであり、「ほうれん草」は「ペルシアの草」という意味である。

ちなみに、日本で「青菜」といえば、古くは小松菜(コマツナ)が代表格だった。現在のようにほうれん草が人気になったのは意外と最近のことで、1959年(昭和34年)にテレビアニメとして放送が開始された「ポパイ」が大きく影響しているという。ほうれん草を食べると超人的なパワーを出すポパイは、野菜を好まない小学生に野菜が必要なことを教えてくれた。

現在ではスーパーなどに一年中出回るほうれん草だが、元々の旬は冬である。寒さに強いほうれん草は、冷え込んで冬霜にあたると軟らかくなり、甘みと美味しさが増す。また、灰汁(あく)が多いほうれん草は、加熱しておひたしなどで食べるのが一般的だったが、最近では灰汁の少ない生食用のほうれん草もあり、サラダなどに使われる。

リンクWikipediaコトバンクキユーピー

2020/6/17

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「語源・由来

関連記事