「反故」の意味・由来

「反故(ほご)」には、「書き損なって不要になった紙、不要なもの、役立たないもの、無効、取り消し、破棄」などの意味がある。

また、「反故にする」は、「無駄に捨てる、ないものとする、無効にする、破棄する」などの意味がある。「約束を反故にする」などの形で使われ、これは「約束を破る、約束を無かったことにする」という意味である。

「反」は「反転」のように「かえる、裏返す」という意味、「故」は「古い」という意味である。そのため、「反故」は「反古」とも書く。この言葉は元々「古い紙を裏返す」という意味である。昔は紙も貴重なものであり、書き損じてしまった古い紙も捨てずに裏返して使用していた。

そこから「反故(反古)」は「書き損じてしまった古い紙」という意味になり、その後、書き損じた紙は「不要なもの」であり、不要なものは「捨てる」ことから、現在のように「破棄する」という意味になったとされる。

現在の「ほご」は、古くは「ほうぐ、ほうご、ほぐ、ほんぐ、ほんご」の語形でも用いられていた。明治・大正時代の国語辞書では、「ほぐ」を主、「ほご」を従とする場合が多く、「ほご」の語形が一般的になったのは比較的最近のことである。

また、「反故紙」という言葉もあり、「ほごがみ」または「ほごし」と読む。これは「反故」と同様に「書き損なうなどして不要になった紙」を意味する。その他、「反故籠」は主に「ほごかご」と読み、「紙くずを入れておくかご、紙くずかご」を意味する。

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2020/6/25

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