「ぬか喜び」の意味・由来

「ぬか喜び」とは、「あてがはずれて、あとでがっかりするような一時的な喜び、はかない喜び」という意味である。

「ぬか喜び」は「糠喜び」とも書く。「糠(ぬか)」とは、玄米(げんまい)などの穀物を精白した際に出る外皮や胚芽(はいが)などの部分のことである。その糠は糠味噌漬け(ぬかみそづけ)などに利用される。

糠(ぬか)

「糠」は、粉のように細かく砕けたものであり、その形状から「細かい、ちっぽけな」という意味で用いられた。さらに「頼りない、はかない」という意味も加わり、「はかない喜び」を「ぬか喜び」と言うようになった。

その他に、諺(ことわざ)の「糠に釘(ぬかにくぎ)」に由来する説もある。「糠に釘」とは、「やわらかい糠に釘を打ち込むように、手ごたえや効き目がないことの例え」として使われる言葉である。そして、「糠に釘を打ち込んだと喜んだら、すぐ抜けて、がっかりした」ことから「ぬか喜び」という言葉が生まれたという。

また、「喜びが抜けがら」の意味から「抜けがら」が「糠」を指し、「糠+喜び」で「ぬか喜び」という言葉が生まれたとする説もある。

ちなみに、「細かい、小さい」という意味の「糠」が含まれる言葉には、「霧のような細かい雨」という意味の「糠雨(ぬかあめ)」や、「夜空にちらばって見える無数の小さい星」という意味の「糠星(ぬかぼし)」がある。

リンクコトバンク国立国会図書館

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2020/7/11

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カテゴリー「語源・由来

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