北海道のご当地銘菓と言えば石屋製菓の「白い恋人」が有名。サクサクとした焼き菓子ラング・ド・シャで、特製のホワイトチョコレートを挟んだお菓子。
全国的に知られるとても人気の高い銘菓で、年間の売り上げは約130億円にも上る。工場では1日あたり83万枚、年間で2億枚も製造している。
そんな「白い恋人」はラング・ド・シャの生地から少しだけ飛び出したチョコレートが印象的だが、これは美味しく食べてもらうために意図的にやっているこだわりである。
チョコが生地からはみ出ていないと輸送中に生地の端が欠けたり、くずれてしまったりする。そこでチョコを大きくして、生地を衝撃から守り、くずれないようにしている。チョコは車のバンパーのような役割をしている。食べる人にとっては、はみ出たチョコはお得感もあって一石二鳥である。
北海道みやげの定番銘菓の「白い恋人」だが、今ではその人気は日本人だけでなく、外国人観光客にもとても人気がある。外国人観光客が選ぶ日本のおみやげお菓子ランキングでも常に上位に入っている。そこにはヒットのための戦略がある。
もともと北海道限定で販売されていた商品だが、今では成田空港や関西空港、福岡空港、那覇空港など全国の空港で販売されている。2025年7月時点で41ヵ所の日本の空港で販売されている。
海外の人の手にも取ってもらえる機会を増やそうと、2006年から「白い恋人」を各地の空港の免税ショップにも置くようにした。北海道を代表するお菓子だが、日本を代表するお菓子になれればとの思いが込められている。
その他にも、工場に併設された売店では「白い恋人」のパッケージ缶にオリジナル写真をプリントするサービスも実施している。そのサービスの値段は660円となっている。食べ終わった後も一生の宝箱として使える商品である。
2025/7/20
カテゴリー「食べ物」