フクロウの首がよく回る理由

フクロウは首がよく回るイメージがある。フクロウの首がよく回るのは首の骨が人間の2倍の14個もあるためである。

フクロウ

フクロウは大きさや種類に関係なく首をくるんと回すことができる。フクロウの首がよく回るのには骨の数に秘密がある。ヒトを含む哺乳類は首の骨の数が7個である。首の長いキリンも首の骨の数は7個である。

一方、一見すると首がないように見えるフクロウの場合は、ちゃんと首の骨があり、その数はヒトの倍の14個である。そのため、骨が多い分、より柔軟に首を動かすことができる。

首の骨の数が多いほど首を動かせる範囲が大きくなるため、フクロウは首をより大きく動かせる。実際、フクロウは左右にそれぞれ270度も首を回すことができる。

では、なぜフクロウは首を回すのか。それはフクロウは目が正面に2つ付いており、物を見る目的で首を動かす必要があるためである。

ハトやインコなどの多くの鳥は顔の左右に目が付いているが、フクロウの目は正面に2つ付いている。それはフクロウが肉食であり、獲物を狩るためである。目が正面に2つ付いていると物との距離がより正確にわかる。こうしてフクロウはネズミ・ウサギ・ヘビ・昆虫などの素早い動きの獲物を食べている。

しかし、目が正面に2つ付いていると、ヒトと同じように視野がそれほど広くない。1点集中で物を見るのが得意だが、周りを見るのが得意ではない。そこで首を回して周りを見ている。首を動かすことで視野の狭さをカバーしている。

フクロウが首を動かすのには耳の構造も関係している。実はフクロウの耳の穴の位置は左右で場所が少し異なる。右耳は目の横やや上、左耳は目の横やや下に付いている。耳の位置が上下にずれることで、音の発生源との距離感を判断している。

フクロウは音が右耳と左耳に届くわずかな差を敏感に感じ取って距離感を測っている。フクロウは地面にいる獲物を音で聞いて大まかな方向を探り、目で見て対象物を確認し、獲物を捕まえる。

つまり、フクロウが首をくるくる回すのは、目と耳であらゆる方向の獲物のわずかな動きを感じ取り、狩りをするためである。

リンクWikipedia

関連記事

2025/11/23

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「生き物

関連記事