「半夏生(はんげしょう)」は、「雑節」の一つで、「半夏(はんげ)」という生薬のもとになるサトイモ科のカラスビシャク(烏柄杓)が生える頃。
また、一説にはカタシログサ(片白草)とも呼ばれるドクダミ科のハンゲショウ(半夏生・半化粧)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているように見える頃ともされる。
七十二候の一つ「半夏生(はんげしょうず)」から作られた暦日で、かつては「夏至」(6月21日頃)から数えて11日目としていたが、現行暦では定気法で太陽黄経が100度のときで、近年では7月1日または7月2日となる。年によって異なり、2024年(令和6年)は7月1日(月)である。
この頃に降る雨を「半夏雨(はんげあめ)」と言い、大雨になることが多い。農家にとっては大切な節目の日で、この日までに「畑仕事を終える」「水稲の田植えを終える」目安で、この日から7月7日の「七夕」頃までの5日間は休みとする地方もある。
また、この日は天から毒気が降るとも言われ、井戸や泉に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされたりした。
香川県地方の農家では農繁期が一段落した半夏生の頃にうどんを食べて、労をねぎらう習慣があり、7月2日は「うどんの日」となっている。また、関西地方では夏バテ防止や田んぼの苗が蛸(タコ)の足のようにしっかりと根付くことを願いタコを食べる風習があり、7月2日は「タコの日」にもなっている。
「半夏生」の日付は以下の通り。