田主丸・河童の日(8月8日 記念日)

河童伝説が息づく福岡県久留米市田主丸(たぬしまる)に事務局を置く、九千坊本山田主丸河童族が制定。

日付は8(八)は末広がりで縁起が良く、88の「はっぱ」がいつしか「かっぱ」となり、8月8日に河童大明神夏の大祭「河童祭り」を開催していることから。

1955年(昭和30年)、田主丸を訪れていた芥川賞作家の火野葦平(ひの あしへい、1907~1960年)らが九千坊本山田主丸河童族を結成。その思いは引き継がれ、現在でも田主丸は「河童の町」として祭りなど様々なイベントを行っている。

田主丸駅
田主丸駅

なお、葦平は『麦と兵隊』など兵隊小説作家として知られるが、一方で『河童昇天』や『河童』『河童ものがたり』『河童会議』など河童の登場する作品を多く残した。その数、小説・随筆・童話などで100点を超える。

火野葦平
火野葦平

記念日を通して日本に古くから伝わる親愛なる河童を広めるとともに、河童伝説がある日本の各地と交流を広げていきたいとの思いが込められている。記念日は2021年(令和3年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。

関連する記念日として、葦平の忌日に由来して1月24日は「葦平忌」、大正時代を代表する小説家・芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ、1892~1927年)の忌日に由来して7月24日は「河童忌」となっている。

芥川龍之介
芥川龍之介

「河童忌」の名称は、龍之介が生前に好んで河童の絵を描き、また短編小説『河童』があることにちなむ。

葦平は龍之介を敬愛していたが、龍之介が「フィクションによってしか語れぬ事実がある」と、河童を通して社会を風刺したのに対し、葦平は「私の描く河童が理屈っぽく、風刺的に、教訓的になることを警戒していた」と書いている。また「河童が私の文学の支柱であることになんの疑いもない」と残している。

リンク日本記念日協会Wikipedia

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カテゴリー「8月の記念日」「今日は何の日

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