京都府京都市中京区に本社を置き、各種金属箔紛の製造・販売、金箔を使用したオリジナル商品などを手がける堀金箔紛(ほりきんはくふん)株式会社が制定。
日付は「は(8)く(9)」(箔)と読む語呂合わせから8月9日に。
同社は1711年(正徳元年)に徳川幕府御用達の金箔職人として始まり300年以上の歴史を持つ。箔装飾とは、金属箔押しされた芸術作品、建築物における内外装、印刷物など、箔を使って様々な用途で美しく装飾したもの。
記念日を通して伝統工芸の材料である箔と、それを作る職人に注目してもらい、伝統産業を守り、発展させていくのが目的。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
この日は通称「箔の日」として、箔装飾の魅力をまだ届いてない人たちまで伝えたいという思いから、同社は毎年ワークショップを開催している。今後も金箔・銀箔・その他全ての箔の使い方や魅力、作品の発信に努めていく。
箔の種類としては、純金・銀・銅・白金・アルミ・洋金(真鍮)・着色箔(銀箔を染料・顔料で着色したもの)や焼箔(銀を燻したもの)が一般的である。
金箔は純金に微量の銀・銅を加えた合金を、およそ1/10,000mmの厚さまで叩いて延ばす。金箔1枚の重量は、縁付箔の場合で約0.02g、断切箔の場合で約0.026gである。縁付は手仕事の箔、断切は工業化した量産性に優れた箔を指す。
小豆一粒くらいの大きさ約4gの金地金から畳一帖分の純金箔が出来上がる。金箔を正方形に断った時に落としてしまう部分は切廻し(きりまわし)や断ち屑と呼ばれる。
日本で金箔が作られ始めた時期は、白鳳(はくほう)・天平(てんぴょう)文化が多量の金銀で飾られていたことから8世紀頃からと推定される。世界的には紀元前1200年頃に古代エジプトで製造が始まったと考えられている。