乳房再建手術で使用する医療機器を提供している製薬企業のアッヴィ合同会社アラガン・エステティックスと、乳房再建手術の正しい理解と患者の生活質の向上に取り組む患者支援団体の特定非営利活動法人エンパワリング ブレストキャンサー/E-BeCが連名で制定。
日付はアメリカにおいての「乳房再建啓発デー」(Breast Reconstruction Awareness Day)が10月第3水曜日となっていることから同じ月の10月、乳房再建を啓発するシンボルが数字の8に見えることから8日で、合わせて10月8日を記念日としたもの。
乳房再建術についての認知・理解を高めることが目的。記念日は2024年(令和6年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
乳がんは、がんの中でも日本人女性がかかる割合(罹患率)が最も高い(女性の9人に1人)と同時に、近年「乳がん」に罹る女性が増加している。乳がんの手術によって命が救われても、胸のふくらみを失うことがある。
傷あとが残るとともに、左右のバランスが悪く肩こりがする、胸パットを使うのがわずらわしいなど、日常生活のなかで不便さや不自由さを感じる患者さんは少なくない。乳がんの手術で失ったり、変形したりした乳房を新しく作り直すもう一つの手術として「乳房再建術」がある。
日本においては、乳がん全摘手術後の自家組織による乳房再建は2006年(平成18年)に保険適用、インプラントによる乳房再建は2011年(平成23年)に保険適用となったが、米国や韓国と比較して日本における乳房再建の実施率は低い状況である。
NPO法人E-BeCの調査報告によると、乳房再建のハードルとして、長期間仕事が休めない、職場に言いにくい、周囲の反対などの患者さん本人の意思とは異なる側面も理由として挙げられている。
そのような背景から「乳房再建を考える日」をきっかけに、乳房再建も乳がん治療の選択肢の一つとして、患者さんだけでなく家族・周囲の人も知り、理解を深めてもらうため、記念日の制定と日本記念日協会への記念日登録を行った。
関連する記念日として、10月は「乳がん早期発見強化月間」(乳がん月間)となっており、その初日の10月1日は「乳がん検診の日」や「ピンクリボンの日」となっている。
リンク:乳房再建ナビ