一度泣き出すとなかなか泣き止まない赤ちゃんだが、「車のエンジン音」を聞くと泣き止むという実験結果がある。
赤ちゃんが生まれてから聞いたことのある音の種類は限られている。自分が知っている馴染みのある音が聞こえてくれば気持ちが落ち着いて泣き止む。その馴染みの音とは、お母さんのお腹の中にいた時の音で、車のエンジン音がその音に近い。
お母さんのお腹の中にいる時の音と車のエンジン音は周波数が近い。その音を聞くとお腹の中にいた時のことを思い出して安心するという。この現象については本田技研工業株式会社(ホンダ)が専門家の監修・指導のもと実験を行い実際に検証している。
車の形をしたクッションの中にスピーカーを入れて、赤ちゃんに車のエンジン音を聞かせるという実験である。30車種以上のエンジン音を調査して、最も胎内音に近い音を選定した。その結果、スポーツカー「NSX」のエンジン音が最も近かった。
生後半年~1歳半の泣いている赤ちゃんに、このNSXのエンジン音を聞かせたところ、ほとんどの赤ちゃんは表情が柔らかくなり泣き止んだ。また、心拍数が安定するという効果も確認された。車のエンジン音には一定の鎮静効果があるという結論を導いている。
そんなNSXのエンジン音は「ホンダのサイト」で聞くことができる(ページの下のほうにある)。「NSX(2018年)」のエンジン音と共に、実験で使用するエンジン音として最終候補まで残った「Integra Type R(2001年)」と「S2000(1999年)」のエンジン音も視聴できる。
リンク:Honda、J-CASTニュース
2019/10/3
カテゴリー「生活・科学」