「ジャンボ(jumbo)」とは、「巨大なさま。また、そういうもの」を意味し、大型のジェット旅客機「ジャンボジェット」の略称でもある。
「ジャンボジェット(Jumbo Jet)」は、乗客定員が概ね400人以上の、大型・超大型のジェット旅客機に対して与えられる呼称で、「ジャンボジェット機」や「ジャンボ機」とも呼ばれる。一般的にアメリカのボーイング社が開発・製造した「ボーイング747」の愛称として定着している。
その旅客機「ジャンボ」という呼称は、実在する著名なアフリカ象「ジャンボ(Jumbo、1861~1885年)」の名前に由来する。ジャンボは、オスのアフリカ象で、フランス領スーダン(現:マリ共和国)で生まれた。
その後、フランス・パリの動物園を経て、1865年にイギリス・ロンドンの動物園に移された。そこでジャンボは人を乗せる実演を行うことで有名になった。
その「ジャンボ」という名前は、ロンドンの飼育係により名付けられたものであり、アフリカ東岸部で広く使われるスワヒリ語で「こんにちは」を意味する「jambo」や「部族の長」を意味する「Jumbe」を合わせたものと言われる。
そして、象の「ジャンボ」は1882年にアメリカの「地上最大のショウ」を名乗ったサーカス団「バーナム・アンド・ベイリー・サーカス(Barnum & Bailey Circus)」に売り渡された。
そのサーカス団の所有者P・T・バーナム(P. T. Barnum、1810~ 1891年)は、そのジャンボを「地球上で最も大きな四本足の動物」と宣伝したことにより、「ジャンボ」は「巨大」という意味を持つようになった。
ちなみに、「ジャンボ」が付く言葉として、「ジャンボサイズ」や「ジャンボ宝くじ」「ジャンボタニシ」「ジャンボタクシー」「ジャンボニンニク」「チョコモナカジャンボ」などがある。
また、「ジャンボ」が付く人物として、プロレスラー「ジャンボ鶴田」やプロゴルファー「ジャンボ尾崎」などがいる。
2021/10/30
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