「柿」の名前の由来

「柿(かき)」とは、カキノキ科カキノキ属の一種の落葉樹であるカキノキ(柿の木)のことであり、その果実も意味する。

柿の実

カキノキは、東アジアが原産とされ、中国や日本、韓国に多くの在来品種があり、特に中国の長江流域に自生している。

熟した果実は食用とされ、木の幹は家具の材料として用いられる。葉は茶の代わりとして加工され飲まれることもある。果実はタンニンを多く含み、未熟な果実から得られる柿渋(かきしぶ)は防腐剤として用いられる。

「柿」は、平安時代の書物にもある古い言葉であり、その由来については諸説ある。その中で有力とされるのは、江戸時代の植物学者・貝原益軒(かいばら えきけん、1630~1714年)の著書『日本釈名(にほんしゃくみょう)』(1700年)に記載のある「柿(カキ) あかき也 その実も葉も あかき故也」である。

つまり、「あかき」の「あ」が省略されて「かき」となったとされており、「赤い実や葉を付ける木」に由来するという説である。

その他にも「暁(あかつき)」が省略されたという説や、「輝き(かがやき)」に由来する説などもある。なお、原産である中国での漢名は「柿(し)」である。

「柿」を表す英語は「persimmon(パーシモン)」、学名は「Diospyros kaki(ディオスピロス・カキ)」。18世紀に日本からヨーロッパへ、19世紀に北アメリカへ伝わったことから、学名にも和名と同じ「kaki(カキ)」の名前が使われている。

リンクWikipediaコトバンク

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2021/10/20

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カテゴリー「語源・由来

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