タコ(蛸)といえば、たくさんの吸盤が付いた8本の足(腕)が特徴的である。そんなタコには心臓が3つ、脳が9つもある。
タコはくねくね動く8本の足を器用に使って動き回ったり、獲物を捕まえたりする。タコはその見た目や動きが目立つが、その内部も人とはかなり異なる。
タコには心臓が3つもある。1つはメインとなる「心臓」で、人間と同じように全身に血液や酸素を送る役割がある。残りの2つは「鰓(えら)心臓」と呼ばれるもので、左右の鰓に1つずつ配置されている。
タコの体はそのほとんどが筋肉であり、ぐにゃぐにゃ柔らかい上に猛スピードで泳ぐことができる。そんな動きの速いタコの体は多くの酸素を必要とするため、心臓が3つあると考えられている。
さらに、タコには脳が9つもある。その場所は目の奥に1つあり、その他に8本の足の付け根に各1つずつある。タコの足には吸盤がたくさん付いていて、その数は約1600個にも上る。
タコの吸盤には触覚や味覚などの役割があり、人間でいうと指や舌に相当する部分である。タコはその吸盤から様々な情報を得ていて、その情報を足の付け根にある8つの脳が扱い、頭部にある脳に伝えている。
ちなみに、タコは一度に約10万個もの卵を産む。しかし、そのほとんどは魚などの天敵に食べられてしまい、生き残るのは0.01%ほどの数匹である。
また、日本人は世界一のタコ好きとされ、世界で消費されているタコの3分の2は日本人が食べているとも言われる。一方、海外では「悪魔の魚(devilfish)」ともいわれ、イタリアやスペイン、ギリシアなどの国で漁業が盛んな地域を除いて、タコは食用としない場合が多い。
2019/12/30
カテゴリー「生き物」