たくあんが黄色い理由

白色のダイコンから作られる漬物の「たくあん」は黄色をしている。これは発酵の過程で自然と黄色く変化している。

たくあん

「沢庵漬け」とも呼ばれる「たくあん」は、塩や糠(ぬか)で漬け込んで作られる。ダイコンに含まれる辛味成分のイソチオシアネートが発酵により分解が進み、色素が黄色く変化する。そのため、発酵する期間が長いほど、たくあんの黄色も濃くなっていく。

一方で、黄色の色素は蛍光灯のような低光量下であっても退色が進行し、色むらの原因となる。そこで、市販の「たくあん」はウコンやクチナシの色素などの天然着色料あるいは合成着色料で着色していることが多い。

北海道の網走刑務所では受刑者の手により「たくあん」が作られており、刑務所内でしか食べられないことから「幻の味」と呼ばれていた。冬の間、野菜が不足する網走では、秋に収穫した野菜を越冬用として貯蔵し漬物にしていた。

網走刑務所では受刑者による自給自足が掲げられており、「たくあん」も受刑者の手で漬け込まれた。二十五石桶(おけ)と呼ばれる直径・深さとも1.6mの巨大な桶に約3,000本のダイコンを漬け込んだ。この「たくあん」は受刑者の間でとても人気があった。

受刑者しか味わえない幻の味だったが、当時の製法で再現した「たくあん」が博物館で過去に販売されたこともある。その「たくあん」は観光客や地元の人にとても人気だった。

リンクWikipedia

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2025/8/16

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カテゴリー「食べ物

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