通商産業省(現:経済産業省)が1963年(昭和38年)に制定。
1859年(安政6年)6月28日(旧暦5月28日)、江戸幕府がアメリカ・イギリス・フランス・オランダ・ロシアの5ヵ国との間で結んだ友好通商条約に基づいて横浜・長崎・箱館(函館)の3港を開港し、自由貿易を許可する布告を出した。貿易に携わる企業だけでなく、広く国民全般が輸出入の重要性について認識を深める日として記念日とした。
江戸時代幕末の当時、輸出入品の取引は、港に設置された居留地(きょりゅうち)と呼ばれる外国人の居留および交易区域で銀貨を用いて行われた。輸出入額では横浜が、取引相手国ではイギリスが多かった。日本からの輸出品としては生糸(きいと)や茶、海産物、石炭など、輸入品としては綿織物や毛織物、鉄砲、艦船などが多かった。
この「貿易記念日」は、3月25日の「電気記念日」、4月18日の「発明記念日」、11月1日の「計量記念日」とともに経済産業省4大記念日の一つである。
「貿易(ぼうえき)」とは、ある国や地域と別の国や地域との間で行なわれる商品の売買を意味する。商品を外国に対して送り出す取引を「輸出」、外国から導入する取引を「輸入」と言う。
日本語の「貿易」という言葉は、外国との取引について用いられる言葉であり、国内で完結する取引には用いられない。一方、英語で「trade」という場合は、国内取引と貿易の両方を含む。特に貿易のことを表現する場合は「external trade」や「international trade」などとするが、「trade」一語でも貿易の意味で用いられることが多い。
「貿易」や「港」に関連した記念日として、3月25日は「奴隷及び大西洋間奴隷貿易犠牲者追悼国際デー」、8月23日は「奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー」、5月20日は「東京港開港記念日」、6月2日は「横浜港開港記念日・長崎港開港記念日」、7月1日は「函館港開港記念日」、7月15日は「大阪港開港記念日」、12月7日は「神戸港開港記念日」となっている。